歯医者さんで「口を大きく開けて、あーと声を出してみてください」と言われた経験があるでしょう。
アーラインとは、患者が「あー」と声を出したときに軟口蓋がもちあがり、発声をやめると垂れ下がる帯状のラインで、上顎総義歯の後縁を設定する際目安になる目印の一つです。
義歯制作で弾力性のない部分に義歯を設置してしまうと、辺縁封鎖が確立されず義歯を維持することが難しくなってしまいます。ですから、弾力性のある部分と弾力性のない部分との境目を確認することは義歯の維持に必要不可欠となるのです。
アーラインは、軟口蓋と硬口蓋の境目から軟口蓋に寄った位置にあるので、術者は患者に「あー」と発声してもらい肉眼で位置を確認しています。