私たちの歯はエナメル質、象牙質、歯髄の3層構造でできています。
エナメル質とは歯の歯茎から出ている部分である歯冠の一番外側の表面を覆っている部分で、個人差はありますが2~3ミリ程度の厚さがあります。
象牙質は歯の本体部分、歯髄は歯の神経がある部分です。歯は白く見えますが、表面のエナメル質は半透明で、その下の層の象牙質が乳白色であるため、その色が透けて見えているためです。エナメル質は97%がハイドロキシアパタイトというリン酸カルシウムの一種でできていて、人体で最も硬い組織であり、歯の内側にある象牙質や歯髄を守っているといえます。
しかし、硬い食べ物や強過ぎるブラッシングなどで傷ついたり、歯垢から出る酸によってミネラル分が溶け出したりなどダメージを受けやすい部分でもあります。エナメル質のみの初期虫歯の状態であれば、溶け出したミネラルを戻す再石灰化が可能なため、歯磨きなどの日常的なケアが大切です。